what
同定の定義は、「生物の分類上の所属や種名を決定すること」です。
同定を分かり易く説明すると、「カビだらけになっている物から、カビだらけにしている犯人を特定する」ということです。
同定することでカビの正体が分かり、正体が分かることで「どこからやってきたのか」、「人間に悪影響を与えるか」、「どう対処したら良いか」という情報を得ることが出来ます。
Flow
それでは、どのような操作で同定結果が得られるのでしょうか?
検査試料を受領してから同定結果が得られるまで、大きく分けて3つのステップがありますので、同定方法の各ステップを簡単にご紹介します。
STEP
01
まず、カビに汚染されていると思われる検査試料を、目視もしくは顕微鏡を用いて観察します。カビらしい形態が認められれば、このステップで、カビに汚染されていると大まかに判断することが出来ます。
目視や顕微鏡でカビらしい形態を確認できなかった場合は、次のステップまで進めて培養を行うことで、初めてカビがいるかいないかが解ります。
STEP
02
カビが生えていると思われる所から一部を採取して、カビ用の培地に移植・培養します。カビがいると培養後に色とりどりのカビが生えてきます。これらのカビを詳しく観察するために次のステップに進めます。
STEP
03
それぞれのカビを新たな培地の中央に移植し、単独で培養します。この培養方法を巨大培養と呼びます。巨大培養から、カビの生育速度・色・表面の状態等を肉眼的に観察すると同時に、顕微鏡でカビ胞子や菌糸の形態を観察します。得られた情報からカビを同定していきます。
カビは細菌と比較して発育速度が遅く、培地上で明確な姿が見られるようになるまで1~2週間かかります。そのため検査期間は、検査試料を受領してから同定結果が得られるまで、少なくとも3~4週間必要です。
necessity
カビは、現在10,000属100,000種が知られていると言われています。
全てのカビを確実に同定することは困難ですが、「敵を知り己を知れば百戦殆からず」という言葉にもあるように、カビによるトラブルを予防する為に、同定は必要な検査と言えます。
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